ヤミ金関連コラム

ヤミ金融事案の刑事裁判例

ヤミ金融は,貸金業法の無登録営業や出資法の金利規制に違反する違法行為であり,刑事罰もある犯罪行為です。

当弁護団でも多数のヤミ金融業者の刑事告発を行ってきました。

警視庁によれば,平成24年から平成27年にかけて毎年250人から300人が検挙されているようです。

しかし,検挙された後どうなったかは分かっていません。

刑事裁判の結果が報道されることはそれほどありませんし,裁判例の大部分は公刊物等に載ることもないからです。

それでも,裁判所のウェブサイトの判例検索を中心に,ヤミ金融の刑事裁判例を探してみたところ,何件か見つかりましたので,いくつか紹介します。

1、平成29年1月11日広島高裁岡山支部

貸金業法(無登録営業),出資法(高金利),組織的犯罪処罰法(犯罪収益の隠匿)違反の事案で懲役3年(執行猶予5年),罰金100万円。10年以上前に貸金業法違反等の前科あり。

2、平成22年8月5日福岡高裁

貸金業法(無登録営業)出資法(高金利),組織的犯罪処罰法(犯罪収益の隠匿)違反。懲役2年(実刑),罰金400万円。傷害罪で執行猶予中。

3、平成20年6月27日大阪地裁

出資法(高金利)違反。懲役1年10月(実刑)、罰金250万円。前科無し。
平成10年代以前に遡ればまだいくつかあるようですが,このくらいにしておきます。

これらの裁判例の刑を重いと見るか軽いと見るかは意見が分かれると思いますが,ヤミ金融が金儲けとして行われることからすれば,罰金はもっと高額でもいいのではないかと思います。

弁護士 川﨑慎一